ガロン第1回展@瑞聖寺ZAPギャラリー
白金のお寺ギャラリーで若手日本画家によるグループ展。
お寺と言っても瑞聖寺は白金の一等地に荘園と言ってもいいような広大な地所を備えています。その一角にコンクリート打ちっぱなしのホワイトキューブがあり、若手アーティスト応援のために格安でスペース貸しをしているとのこと。現代アートに理解のあるお寺なんていいなあ。
ガロンの作家の作品はいずれも巨大。迫力があります。特に気に入ったのが金子朋樹さんの「Axis 世界軸」。やや歪曲した基板に描かれた池。巨大な鯉がゆったりと泳ぎ菖蒲が薄い影を落としています。よく見るとベースに英字新聞が使われている。適度に金箔、銀箔をちらしてゴージャス感もある。大きさといい、モチーフといいとても好みの一品でした。
あと、2階にあった西川芳孝さんの「天川図」という巨大な風景画。聞くともなしに聞いたら静岡県の山奥の景色だそう。高級そうな和紙を遠慮なく使って墨で軽やかに描いている。
吉田健一の小説によくあるように、こんな作品を前にお酒を飲んでいたら、どっか奇妙な美女があらわれてあちらの世界に連れていってくれそう。