ロンドンギャラリー
白金アートコンプレックスの上階だし、名称も「ロンドンギャラリー」だからてっきり現代アートかと思ったら古美術のギャラリーだった。
私は古美術にはまったく造詣がなく、鑑賞する資格もないのだが、思わず迷いこんでしまったこの空間には感激した。
縄文時代の巨大な壺をはじめ、数百年は下らない陶磁器の数々が潤いのあるモダンな空間に展示されている。
端正な障子からは都心とは思えない清涼感ある光が挿し込み、平安時代のものとされている壺には水仙が生けられている。
本来なら上野東博のガラスの向こう側でありがたく鑑賞するようなものが、こんなに間近で、しかも使われているのを鑑賞できていいのだろうか、と信じがたい経験だった。
あまり度々行くのは申し訳ないので半年に一回くらい、ご迷惑にならない時間に居住まいを正しておじゃましたいところ。
しかし、美術館じゃなく個人コレクターでこんなのを売り買いしている人ってどんな人なんだろう。想像もできないというのが正直なところだ。