建築はどこにあるの?@東京国立近代美術館
現在活躍中の7人の建築家によるインスタレーション。
中村竜治の構造体による「とうもろこし畑」は巨大だが繊細。鈴木了二のハウスモデルは小さな穴や塀の上からのぞきこんだりと、視線を巧妙に外す住宅の提案か。内藤廣のレーザーの部屋は薄衣をひらひらさせて遊べるところ。
なかなかだったのが菊池宏の「ある部屋の一日」。回転アームの先端にライトをつけて中央の住宅モデルらしきものを照らすと、その住宅の夜明けから日没までの日照の推移が分かる。これで終わりかと思ったら次の小部屋にはその住宅の脇に設置されていたミニカメラの映像が。住宅中心で見るとこんな一日の移り変わりかと分かる。
いずれも建築家の作品であり、アートの側に身を委ねてはいない。構造、ミニチュア、モデルハウス、計測機材、日照計算など建築家にとっておなじみのアイテムを使って美術館のホワイトキューブに設置出来るそれなりの何かを作ったという印象だった。
この企画展は写真OKとなり、その写真をアップできるウェブサイトまで用意したとのこと。美術館とデジカメってこれから流行るぞー。