「沖縄・プリズム」展@東京国立近代美術館
先週の金曜日は免許の書き換えのために大手町へ。ついでに竹橋の近代美術館へ。
「沖縄・プリズム」展は近代以降の沖縄に関するもの。地元作家はもちろん、本土からの作家が沖縄にどのように影響されたか、どのように表現したかも併せて展示されている。
正直、前半部分はあまりにも戦争に翻弄されてきた基地の島のイメージでベタだったけど、終わり間際の現代の作家たちに気分が浮かれた。
上原美智子の「エアーシリーズ」は軽い絹をくしゃっとまるめて金属の台においてあるだけのもの。だけど、美しくもハードな表面を持つ金属のテーブル上で白い絹ががかすかな空調に震えている姿はまさに高貴。
山城知佳子の「アーサ女」はビデオと写真のインスタレーション。写真は水面で海草にからまった女の顔。ビデオは水面から空とかを見上げたときの映像。たぶん写真の女の見た視点の映像か。はあはあといった息遣いの音とあいまって緊張感がただよう。
照屋勇賢の「儲カティクーヨー、手紙アトカラ、銭カラドサチドー」はビデオとオブジェのインスタレーション。ビデオはブルックリンの道路わきの排水路に笹舟を浮かべて流している映像。この人はリリックな人だと思った。気候も文化も景色も違う街の片隅で笹舟を流してしまうのだから。