長澤英俊展 オーロラの向かう所 NAGASAWA – Dove tende aurora:神奈川県立近代美術館<葉山館>
長澤英俊展 オーロラの向かう所@神奈川県立美術館 葉山
最終日前日、強風で交通機関が大混乱の日にグループ鑑賞。お客さん少なかったし、学芸員ツアーもたっぷり時間があったしでのんびり、じっくりと楽しめました。川越でも大阪でも見てるんだけど、葉山の海を感じながらの長澤英俊はまた格別。
「緑の影」の水盆の神々しさや「空の井戸」の爽快さもあったけど、一番気になったのが「舟」の植物が元気かどうか。大阪と同じ柳らしいんだけどしっかりと春の芽吹がそこここにありました。
残念ながら目玉の「オーロラの向かうところ」はスペースの関係で見送りとのこと。私は見ているんだけど、他のメンバーは学芸員のお話で空想をふくらませているようでした。次回は長崎でとのこと。今度は展示されるといいね。
大理石、鋳鉄、木材、鉄板、そして絹!など、素材の存在感。それらの組み合わせによる構造の妙。そしてタイトルに触発される象徴性。作品のそばにいるといろんなことを語り合いたくなる。アートってそういうものだよね。
それにしても申し込んでお願いした学芸員トークが充実してた。人数が6名と適切だったこともあって全員に声が届いたし、質問にも丁寧に対応してくれた。作家のひととなりや制作の苦労、同時代のアートの背景にもお話してくれて、一人で黙ってみるよりも、作品鑑賞に広がりや奥行きがはるかにありました。
神奈川県立近代美術館葉山は、行きにくいところにあるんだけど、やっぱり年に1回は行きたくなる美術館です。