G-tokyo2011 | 六本木ヒルズ – Roppongi Hills
G-tokyo 2011@森アーツセンターギャラリー
秋葉原とは違ってこちらはかなりハイソ。個人が買えそうな雰囲気ではない。
ということで土曜日の夜に、普通の鑑賞モードでひとまわり。有名どころがたくさん出ていて勉強になりました。
タカ・イシイではマリオ・ガルシア・トレスのコンセプチュアルな連作についてギャラリストの女性がていねいに説明してくれた。この人横トリ2008の作家だったんだけどイマイチ印象がない。
スカイ・ザ・バスハウスではアニッシュ・カプーアと中西夏之に再会できた。小笠原美環について聞いてみたが、やっぱりしばらく個展はないらしい。
ケンジ・タキタにはアルフレッド・ジャーの向こう向き据え置き型写真展示があった。昨年の恵比寿映像祭では自分ことをアーティストではなくジャーナリストだと言っていたが、展示の作り込みは他の写真家にはない凝りよう。値段もそれなり。
ほとんどの写真家は展示にこだわらないが、もっと彼のやり方を見習うべきなのはないだろうか。
山本現代のエドガー・マーティンズ。強烈な違和感を発する建物の写真だった。ギャラリストがお客さんに説明しているのを脇で聞いていたのだが、なんでも本当の街ではなく何かのシミュレーションに使われるセットのような街らしい。今回のショーでは一番忘れ難い作品だった。
ギャラリー小柳ではヘレン・ファン・ミーネの不気味なハイテク儀式に再会。あとでパンフレットを見て慌てて戻って確認したのがソフィ・カル。エッフェル塔で徹夜したときの写真だった。
小山登美夫ギャラリーの菅木志雄のひも使いに、おっと思って聞いたら、高松次郎にかかわりのある人だった。モノ派の存在感にちょっと引き締まった。
アラタニウラノでは先日まで箱根にあった加藤泉の大きな彫刻が出ていた。近づくといい匂いがするのですぐに分かる。
ここはいま、秋葉原のTOKYO FRONTLINEでもいい作家を何人か出している。ギャラリストの女性に聞いたら、それで今週は訳がわからないくらい忙しいとのこと。そうでしょうね。
中村拓志のインスタレーションを見ながらボンベイ・サファイアのマティーニの振る舞いも気持よかった。
高級感があり、知的で文化的であり、かつアートビジネスの活発な雰囲気があるひとときを過ごしました。美術館にはない楽しみです。