Trouble in Paradise/生存のエシックス@京都国立近代美術館
Trouble in Paradise/生存のエシックス@京都国立近代美術館
サイエンスとアートの融合ってどこでもトライしているんだけど、成功例を見たことがない。京都国立近代美術館の展示会ではどのくらいやってくれるのかと思ったら、いてもたってもいられなくなって雨降る京都に出かけて行ってしまいました。
京都近美のコラボレーション相手は京都市立芸大、JAXA、京大大学院の医学研究科と本格的。宇宙環境における感覚と認識の研究を認知症や発達障害と関連させたものなど極めて興味深いものばかり。あとはこれをどのようにして伝えていくかなんだけど、いかんせん説明が足りない。
図録の言葉によると、議論や認識を集約しないことをもって今回の展示会の基本姿勢とするということ。アートとしてはそれでよくても展示会という興行としてはいかがなものかと思う。
現代アートの来場者は可能性や認識の幅を楽しむ受容度が高いけど、科学の展示会を見に来る人は納得することへの要求が高い。かといってこのようなプロジェクトの経過報告的な展示会を分かりやすく表現することへの危険性も考えなければならない。多くの課題をいただきました。