一点消失・中村宏@ギャラリー58
ひとつ目セーラー服や無限ループ機関車など中村宏の作品として思いつくモチーフはいくつもあるが、今回の新作は遠近法をイメージさせる構図とグリッドによるシリーズ。これだけ表現が多様な作家は珍しい。
昨年、練馬区立美術館で見た「立入禁止」あたりから印象に残る、黄色のベースをグリッドで引き締めて、そこに大きな黒いモヤモヤな線が不穏な印象を付け加える。平面の表現を追求したひとつの経過点なのかと思う。
かなりのベテランなのにさらに手法を追求していることが伝わる作品群だった。