小西真奈「Alex」@アラタニウラノ
独特な雰囲気の風景画が印象的な小西真奈。だが、今回の個展は自分のこどものポートレイト。あどけなく眠ったり、公園でぎこちなく歩いたり、乳児らしくへんなポーズしたりとカワイイ姿が満載。手放しでオヤバカなんだなあと感じました。
ところで、画家が自分の子どもを描くというのはどういうことなんだろうと、あらためて考えた。
思い出すのがIZU PHOTO MUSEUMと写美で見た古屋誠一。若くして自死した妻の日々を写真で追いかけていくと、おのずと小さな息子の姿も写り込むことになる。その子どもがやがて立派な青年になっていくのだが、そこには妻の不在も見えているという写真展だった。
作家というものは最も身近で愛するものであっても、制作の対象とするときは冷徹な距離感を測るものなのだなあ、とも思った。