川俣 正 展「Expand BankART」 – whatsnew
川俣正展「Expand BankART」@BankART Studio NYK
平面でも立体でもインスタレーションでも、作家というものは空間構成能力が優れているものだと思う。
私がこの方の作品を見ていつも思うのは、これが欠けているのではないかということ。
建物のどのフロアにいても、建物の外側を鑑賞しても構成への意思が感じられなかった。
これは以前の作品を見ても思ったことだったが、彼のワークス・オン・プログレスには目的地が提示されていない。なので、中途半端な材料を使って無目的な工務店遊び見せられているような感じになる。
アートには社会とつながろうとする意思が必要であり、どのようにしてそれとつながるのかというストーリーが方向性をもたらすのではないか。
そのストーリーが作品に明確な輪郭や枠組みを与えるのではないだろうか。
その社会とのつながりという点では坂口恭平の方が具体的なストーリーを持っている。