東京藝術大学 卒業・修了作品展@東京藝術大学
確か例年では都美術館でやっていた藝大の卒展。今年は都美術館の工事で上野校地でやることになったらしい。東京芸大といえば普段は美術館にしか行かないのだけど、絵画棟、彫刻棟、デザイン・建築棟から音楽学部の大学会館まで、普段は行かないところにまで入れてとても楽しかった。
絵画棟では、長く見ていたくなる作品は油絵よりも日本画に多かった。丸川直人「鈍行」と山内昂「何処から、何処へ」は記憶しておくべきだと思った。
彫刻棟の天井の高いアトリエの充実した環境がうらやましい。こんな環境で先生や先輩に囲まれておもいっきり制作に没頭できる時間が美大生の宝ものなのでしょうね。
美術とは別に感心したのが陳列館で展示していた文化財保存の研究。日本画、油絵、建築などの保存・改修技術に携わっている学生がこんなにたくさんいるとは思わなかった。
美術業界というと制作、展示、研究などが思い浮かぶが、保存技術というエンジニアリングに関わる分野がこんなに大きかったとは。この分野についてもこれからウォッチしていこうと思った。
それから、音楽学部のキャンパスに初めて入ったが、美術学部のカオスと比べてこちらの端正なこと。美大と音大の世界の違いをかいま見たようです。