松井冬子展「世界中の子と友だちになれる」@横浜美術館
テーマ、手法、展示、いずれもこれだけ想定の範囲内で驚きの少ない展示会は珍しかった。私には日本画を鑑賞する知識がないが、それでもせっかく行った展示会ならどこか楽しむものを見つけようとするのだが、それもできなかった。
それにしても横トリ後の横浜美は、地元にちなんだ洋画と自慢のシュールレアリズムのコレクションですっかり通常モードだった。常設では福沢一郎の「未完成交響楽」(1930)が出ていたのが成果だった。
日本画のゾーンにタゴールと原三渓と松楓閣という企画展示があって、これが興味深かった。
三渓園の奥にある見晴台は松楓閣の跡地であると聞いていた。ここには下村観山の襖絵があったが関東大震災で倒壊したときに消失した。タゴールが1916年に2ヶ月半滞在したときの写真があり、このときに作った英語の詩がすばらしい。ネットで探したがみつからない。書き写しておけばよかった。