渡辺豪「”portraits”」展 | ARATANIURANO | 2012年4月14日(土)〜2012年5月12日(土)
渡辺豪”portraits”@アラタニウラノ
このギャラリーは新富町から白金に移転。最初の訪問は先日ルイ・ヴィトンで興奮したCGアートの渡辺豪。
10年ほど前にはこうしたCG美少女が大流行で、CGクリエーターはこぞってShadeやらLightWaveでモデリングしてた。それからはすっかり下火になってしまった。いまでもFinal Fantasyなどの3Dゲームでは素晴らしいキャラクターやモーションを楽しむことができるが、テクノロジーの粋を尽くすほどにリアルとの隔絶感が浮かび上がってくる。
渡辺も目尻などのディテールは恐ろしいくらい綿密に作りこむのだが、顔の構造はどことなく現実感の薄いものになっている。そうした作品を見ていると、CGはリアルさの追求に伴って、それに比例して増加するリアルとの乖離を楽しむものになったのかと思う。
これは人が見たいものとそれを表現するためのテクノロジーの関係について考えさせる作品群だった。