「絵と彫刻」加藤泉作品集出版記念展@アラタニウラノ
今回の作品はペーパーにアクリル、さらにトレーシングペーパーでコラージュと手法の展開が見られるが、モチーフは同じあのブキミ可愛いこども(or 女性)。絵を描いても彫刻を作っても、ソフビ人形を作っても、この変わらなさが加藤の魅力。この方のマイペースを実感するためだけに、どこかで展示会をやっていれば出かけていってしまう。
震災以来、迷う若手作家も多いと聞く。中には実際に被災地で活動をしている作家もいる。しかし、加藤のようにあくまでも自分のするべきことを淡々とこなすアーティストの作品を見ると、新聞やテレビを見てざわめく心が落ち着く。
ところで、同じモチーフを描きつづけることによって永遠性を得た作家というのはいるのだろうか。三木富雄の耳やヘンリー・ダーガーのビビアンガールズを思い出すが、加藤の作品が数十年後にどこからか出てきても、すぐに分かる自信がある。