LIFE with ART ~ダムタイプ『S/N』と90年代京都@早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
LIFE with ART ~ダムタイプ『S/N』と90年代京都@早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
1990年代にメディアとテクノロジーを駆使した、めくるめくようなパフォーマンスを展開していたダムタイプ。その中心的メンバーである古橋悌二のHIV感染をきっかけに、最も社会性を持った作品となったのが「S/N」。
本企画展では、当時この「S/N」の制作に関わったメンバーのオーラルアーカイブを中心に、90年代の京都のアートシーンを読み解くための貴重な資料が展示されている。
古橋がHIV感染を周囲のメンバーに知らせるための手紙があり、これを読んでから受け取ったメンバーのビデオを見ると、その衝撃や戸惑いがよくわかる。
また、90年代の京都における各種の活動やアートセンターについての資料も興味深かった。
こうした資料は地元のアートアーカイブ団体が収集、保管していたものとのこと。アートアーカイブは結局、対象に対する愛着なしには成立しないもの。地道な活動ぶりに胸が熱くなった。