TOKYO FRONTLINE 2012@3331 Arts Chiyoda
私的には「手の届くアートフェア」という位置づけのイベント。毎年楽しみにしている。
今年の新人で最も面白かったのがMEMで見た林ナツミ。以前から彼女のブログは見ていて、作品の面白さもあるが、ほぼ毎日浮遊ポートレートを撮っているという根性に感心していた。とうとうアーティストデビューということで素直に応援したい。
ギャラリストによると、林は海外での評価が早かったとのこと。実際、会場ではフランス人グループに何度も林ナツミはどこだ、と聞かれた。彼女がこれだけ撮っていれいれば、いつかは東京のどこかで目撃しそうだ。
hpgrp Galleryでは所沢ビエンナーレや松の湯で見た窪田美樹があった。手法は同じく、くしゃくしゃにした紙による造形なのだが、今回の作品のモチーフは刺青ということ。刺青をしている人の写真を撮らせてもらって、その写真プリントを素材に等身大の人物オブジェと作っている。ブキミだが惹かれる。
川久保ジョイの清冽な写真を見ていて、端正でありながら永遠に通じる深みを持つ写真は日本人に特有なのかもしれないと思った。川内倫子、野口里佳など世界に通用するセンスがある写真家が若手から出ているのを感じる。