2014.7.5 – 8.31 戦後日本住宅伝説—挑発する家・内省する家 – 埼玉県立近代美術館
戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家@埼玉県立近代美術館
前評判に惹かれて行ったのだが、わざわざ北浦和まで行くこともなかったという結果だった。
美術館は、建築展とは建築物を作品として見せる展示会なのかという疑問から出発してほしい。美術展と違い、そうなると実物を設置するわけにいかず、モデルと図面、写真とビデオを設置するしかない。
東孝光「塔の家」の実寸図面を床にしたり、「中銀カプセルタワービル」の実物ユニットを庭園に(これは以前から設置されていた)設置したりと、工夫はあるものの展示会として驚きがなかった。
近美でやった「建築はどこにあるの?7つのインスタレーション」展は、もはや建築展ではなく建築家にインスタレーションという作品を制作させて、作家としての建築家のエッセンスを表現する試みだった。
美術館ないしはホワイトキューブで建築を表現するときには、建物そのものを作品とする考えを改めないとならないのではないか。
ある子供向け建築ワークショップの流れで、建築家の自宅公開プログラムがあり所沢まで行ったことがある。普通の住宅街にひっそりと挑戦的な住宅があり、そこで暮らしている家族がいることに感動した。建築をみるとはこういうことかと感じ入った。