「Nobody Home」ピンク・フロイド | 歌詞日本語訳

「Nobody Home」ピンク・フロイド | 歌詞日本語訳

せっかく素晴らしい能力を手に入れても使い道がないという、孤独な魂のバラッド。このアルバムの中で1番目か2番めに好きな曲です。

なぜ犬の骨が?とか、手が腫れて憂鬱?とか、針の穴のような焦げ跡?とか分からない部分がたくさんありますが、分からないでモヤモヤした気分もこの曲の楽しみ方かなと思っています。

それから映画の中でピンクが、タバコや壊れたギターの破片などで室内いっぱいにオブジェを作っているシーンがあります。

まさに狂気を感じさせる風景ですが、現代アートではこのようなありふれた道具をひたすら並べるインスタレーションが評価を受けています。この映画の影響でしょうか。以前、現代美術館で見たサラ・ジーはこれのかわいい版でした。

Nobody Home
I’ve got a little black book with my poems in.
Got a bag with a toothbrush and a comb in.
When I’m a good dog, they sometimes throw me a bone in.

I got elastic bands keepin my shoes on.
Got those swollen hand blues.
Got thirteen channels of shit on the T.V. to choose from.
I’ve got electric light.
And I’ve got second sight.
And amazing powers of observation.
And that is how I know
When I try to get through
On the telephone to you
There’ll be nobody home.

I’ve got the obligatory Hendrix perm.
And the inevitable pinhole burns
All down the front of my favorite satin shirt.
I’ve got nicotine stains on my fingers.
I’ve got a silver spoon on a chain.
I’ve got a grand piano to prop up my mortal remains.

I’ve got wild staring eyes.
And I’ve got a strong urge to fly.
But I got nowhere to fly to.
Ooooh, Babe when I pick up the phone
There’s still nobody home.

I’ve got a pair of Gohills boots
and I got fading roots.

そこには誰もいない
これはぼくの詩のための小さなノート。
このバッグには歯ブラシとクシ、
それから、ぼくがお利口な犬だった時に放ってくれる骨が入ってる。

きちんと靴を履いておくための伸縮するヒモもある。
テレビにはチャンネルが13もあるし。
でも、今日は手がむくんでて憂鬱なんだ。

そしたら、突然、感電したみたいになって、
素晴らしい透視能力が手に入った。

だから見えたんだ。
電話をかける前から君はそこにいないってことが。

ヘンドリックスでいつものパーマをかけたとき
お気に入りのシャツにできた小さな焦げあと。
ニコチンで汚れた指。
チェーン付きの銀のスプーン。
残りの人生を楽しませてくれるグランドピアノ。
それもすべてぼくのもの。

すべてを見通す野生の眼。
それで何がなんでも飛んで行こうと思っても、
行くべきところがない。

ああ、ベイビー。
電話をかけようと受話器をつかんでも、
そこには誰もいない。

ゴーヒルのブーツが一足。
そして衰えゆくこの心。