TAB イベント – MOTコレクション 「第1部 私たちの90年 1923-2013」「 第2部 つくる、つかう、つかまえる -いくつかの彫刻から」
MOTコレクション 第1部 私たちの90年 1923-2013 第2部 つくる、つかう、つかまえる -いくつかの彫刻から@東京都現代美術館
つくずく都現美では常設の方が楽しめることを再認識。あの浮ついた企画展を見てからこちらを見て落ち着いた。
靉嘔の「田園」にまた会えた。どうして誰もがあのバカっぽいシンプルな絵が好きなんだろう(自分も含めて)。今日は辛い日常を突き抜けた意志のようなものが見えた。それをやぶれかぶれとも言うのか。
シャジア・シカンダーの楽器と人物の連作は以前にも見たと思ったら、ここでやったトランスフォーメーション展だった。エロチックな造形が記憶に残ったのかもしれない。
東京ビエンナーレ(1970年)の記録写真に見入ってしまった。高松次郎、ダニエル・ビュラン、クリストなど知っている名前もあったが、知らない作家たちもあり、あの時代のことをあらためて調べてみたくなった。
冨井大裕はただ日常品を使ってインスタレーションをしているのかと思ったら、指示書に基づいてその都度制作するというフルクサスな作家だった。マジックボールや色鉛筆の作品もそうして見ると興味がかきたてられる。
塩見允枝子が冨井のちょっと手前にあって、フルクサスは死なずだなあと感じいった。
金氏徹平のどこがいいのか相変わらず分からない。トロトロとした石膏をかけた造形物がひたすら美しくなくてうんざりした。
最後の部屋の高柳恵里もコンセプチュアルな作家だった。
雑巾をしぼったものに名前をつける、名も知らぬ山を正面と側面から撮影する、文庫本の積んでそれにレゴブロックを添える。文庫本のはやはり指示書に基づく作品だった。その指示書もあった。