性差(ジェンダー)の日本史@国立歴史民俗博物館
古代、中世、近代の歴史展示からジェンダーを語るという展示会。
鎌倉時代の仏像から往生を願っての紙片や毛髪が大量に発見されたものが興味深かった。紙片にはそれぞれ氏名が書かれており、女性の名前も大量にあったという。法然と遊女の逸話から当時の仏教においては女性は往生できないものとされていたと考えていたのだが、そうではないらしい。
また、近世における髪結いという職業が女性にものから男性へと強制されていった過程も興味深い指摘だった。遊女の生活を彷彿とさせる展示は歴博ならではの物量と技術だったと思う。
週末の午後だったがこのテーマでこんなにと思うほど来場者がいた。しかも、女性の研究者か学生が多かった。熱心にメモを取ったりキャプションを読んだりしていた。
歴博は都心から離れていて便利な場所とは言えないが、テーマ設定と展示内容によって多くの集客が可能なのだと分かった。この企画展ではSNSの活用も目立った。