『ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代』武井麻子
看護、介護に限らず接客業など人を相手にし、自分と相手の感情を制御する必要のある仕事を「感情労働」としてこれにまつわるあれこれを綴ったエッセイ。
看護師や介護者の評価項目として「TLC(テンダー・ラビング・ケア)」というのがあったことが衝撃的。本書は2006年の刊行。現代では「お客様は神様」という考え方が批判的に取り上げられるようになったので時代の移り変わりを感じる。
介護者のメンタリティを中心に現場に即して取り上げたら、本書はもっと興味深いものになったのにと感じた。