『近畿地方のある場所について』背筋

『近畿地方のある場所について』背筋

ネットコンテンツやホラー雑誌の記事を素材としたホラー小説。色々な人がそれぞれ別のことを話しているのに、結局ある場所についてのことであった、という構成。全体構成や結末よりも個々の記事にゾッとするものが多かった。

本書とはずれるが、ネット文化は日本人の言葉を操る能力を開花させたのではなかったのかとあらためて思った。こんなに多くの人がこんなに大量の文章を生成している時代はかつてなかった。それが今後どんな時代を創っていくのか極めて興味深い。