「墜ちるイカロス―失われた展覧会」ライアン・ガンダー展@メゾンエルメス8階フォーラム
ヨコトリ2011に参加の作家である。そこの作品はクリスタルの球体に紙片を収めた作品で、きれいな作品ではあるが印象に残らなかった。しかし、この展示会のコンセプチュアルさにうちのめされた。
いくつかの作品があるのだが、いずれも架空の展示会や作品についてのもの。
白い壁にうっすらと日焼けあととキャプションのみで、ここにあったらしい作品をほのめかすものや、映像作品の入り口らしき光よけの黒いカーテンの向こうはただの壁だったり。
特に面白かったのがエルメスの監視のお姉さんが、何もない空間で過去の展示会にあったものを紹介して回るビデオ。けっこう楽しんでいるようだった。
会場だけで見ることが出来る解説パネルがあり、これを見ながら回るともっとよい。今回の展示会では監視の方がいつになくよくお話してくれるような気がする。