路上から世界を変えていく 日本の新進作家vol.12@東京都写真美術館
路上から世界を変えていく 日本の新進作家vol.12@東京都写真美術館
「世界を変えていく」と謳いながら社会性のあるものではなく、社会を変革するものではなかった。観察するだけでは世界は変わらない。
クラッカーボールの衝突する隙間を撮った大森克己は福島と東京の日常を並置。ぞっとするくらい変わらない表面とその背後にある大きな違いを暗示していた。
フォトモの糸崎公朗は「路上ネイチャー」がよかった。背景では普通に人が歩いてるのがかえって気持ち悪い。
キッチュな地方都市風俗で壁面をびっしりと埋めた鍛治谷直記は日時と場所くらいほしい。民俗というものを記録するために法善寺横丁を実物大で再現した佐倉のれきはくの気迫を見習ったらどうか。
林ナツミのステレオグラムがどうしてもうまく見えなかったので、監視の人に聞いたらソファの脇まで下がると教えてもらった。
展示と最も長時間を過ごす監視の方の経験と知識はとてつもないとかねがね考えているので、私はときどき質問することにしている。