Beezer「VOICES!」@DIESEL ART GALLERY
Beezer「VOICES!」@DIESEL ART GALLERY
ディーゼル・アートギャラリーは渋谷の明治通り沿いのファッションビルにある。エルメスとかヴィトンと違って、ディーゼルは若者向けのストリート系ファッション。
今回はビーザーという80年代から活躍している英国ブリストルの写真家の展示だった。当時の英国は、景気後退に見まわれ荒れた時代ではあったが、パンク全盛でストリート文化が花開いた時代でもあった。
その時代の息吹きを若者たちの同世代として切り取った作品は、いずれも緊張感や閉塞感がありながらも、ひたすらカッコイイ。タイトルの「ヴォイセス!」とあるように、たとえ声高に叫んでいなくても、存在しているだけで何かを主張している。
落書きだらけの歩道にたたずむパンクファッションの若者やデモに参加する(英国にとっての)外国人たちの映像は、さり気なく切り取られたようでいて、いずれも見事に絵になっている。
もしかして、当時の英国にはこうした被写体がいくらでもいて、カメラを向けさえすればいい写真が撮れたのかとも思うが、おそらく現地に何度も足を運び、何枚ものムダ撮りがあってのことなのだろう。
それだけ彼には時代とストリートへの愛着があったのだと思う。チラシにあった言葉がかっこよかったので転載する。
“Kiss the future, protest and survive, this is one camera that never lies” -Mark Stewart