SCAI THE BATHHOUSE | Exhibitions | 過去の企画展 | 宮島達男「Warp Time with Warp Self」
宮島達男「Warp Time with Warp Self」@SCAI THE BATHHOUSE
今日となってはもはや懐かしささえ覚える、アルミパネルに均等に設置されたデジタル数字がランダムに点灯するインスタレーション。
原美術館の「時の連鎖」も好きだし、都現美の「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」もよかった。いずれにしても設置される空間との関連が記憶に残る作品だった。
彼の作品はいずれも回路と発光する部品でできている単純な機器なのだが、そのテクノロジーが確実に刻みだす明と滅のサイクルの前にしばしたたずんでいるとめまいがしてくる。
そこに私はいない、人々もいない、人類の文化も人の営みもない。ただ不可知の原理に従って永遠のパターンを発信し続けている機器があるだけ。そうして人の営みを超えた原理がこの世のどこかにあると私は感知する。永遠に触れると、人は何を思うのだろうか。