福島を思う 風しもの村@新宿区民ギャラリー
知人の企画でお手伝いに行き、一日滞在した。
貝原浩はチェルノブイリ原発事故の6年後に現地を訪れ、人々の暮らしをスケッチした。森住卓は福島原発事故の直後に飯舘村に入り、やはり現地の人々を撮影している。
かなり不便な場所であるにもかかわらず、多くの来場者があった。それは私がよく行くようなちょっとした作家の個展を大きく超えるような人数だった。
そして、来場する方々の多くが何かを話したい様子だったことが印象に残った。被災地からの人もいた。
先方に嫌がられないように声をかけて、時間が許す限りお話を聞かせていただいた。
原発問題に意識の高い人も多い。ただ、災害のことに心を痛めている人もいる。いずれにしても語りたい、また人の言葉を聞きたいと思っているようだった。
若い学生の方が「何をしたらいいのでしょうか」とストレートに聞いてきた。こちらも答えられるほどの見識を持っていないので「忘れないことがまず大事なのでは」と答えるのが精一杯だった。
会場にいることで、なかなか体験できない素晴らし時間を過ごせたような気がする。