映画『パラサイト 半地下の家族』

映画『パラサイト 半地下の家族』

カンヌでパルムドールだというので見てみた。貧乏家族が金持ち家族を欺いて家庭教師、運転手、家政婦として入り込んだが、その家の地下には先客がいたというストーリー。

劇映画として凝ったつくりで面白いがそれだけ。特に格差社会に問題意識を持っての映画ではない。そうであるならばもっと良い映画はたくさんある。

そもそも階級格差とその衝突は、過去と現在の映画の主要ジャンルである。深刻に、または軽妙にこれをモチーフとする映画は山ほどある。それに良い出来のがひとつ加わったというだけ。

ケン・ローチかスパイク・リー、あるいは黒澤明の「天国と地獄」を観たほうがよかった。